以前のリビジョンの文書です
Art-Net のネットワークの基幹となる Ethernet を利用したLANの構築には DMXケーブルのときとは異なる知識が必要となりますが、 ITエンジニアでもない限りハードルの高いものと思われます。
音響(PA)のネットワークオーディオ規格「Dante」も一般的になり、 LANの知識は今後さらに重要になるでしょう。
Art-Net(TM) Designed by and Copyright Artistic Licence Holdings Ltd.
<編集中>
Art-Net機器は Port-Address というアドレスを割り当てる。
機器が必要なチャンネル数に応じて、複数の Port-Address を持つことができる。
Port-Address は15bitの値で、Net、Sub-Net、Universeで構成される。
Net:Sub-Net:Universe
Net | Sub-Net | Universe |
---|---|---|
14-8bit (0-127) | 7-4bit (0-15) | 3-0bit (0-15) |
調光卓などの中心的なデバイスのこと。
Art-Net 2 規格では Server と言われていた。
灯体や様々な機能を提供するデバイスのこと。
Art-NetからDMX512への変換機や、LEDテープ・LEDパネルのコントローラーなど。
Media Extensions
メーカー、機器ごとに登録されているコード。
RDMにも使用されている、メーカーのコード。
基本的なパケット構成
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | ~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
マジックワード | OpCode | データ | ||||||||
A | r | t | - | N | e | t | 0x00 | LSB | MSB | data… |
詳細: https://artisticlicence.com/WebSiteMaster/User%20Guides/art-net.pdf
リトルエンディアンとビッグエンディアンが混在しているので注意。
ネットワーク上にあるArt-Net機器を探すためのパケット。
TalkToMe フラグに応じて ArtPollReply を返答する。
Art-Net機器の Port-Address を確認・設定するためのパケット。
Art-Net機器のIPアドレスを確認・設定するためのパケット。
DMX512データフレームを送信するためのパケット。
RJ-45コネクタのいわゆるLANケーブルで接続する。(他には光ファイバや同軸ケーブルなどの種類がある)
Art-Net機器がLANで通信するためには、TCP/IP機器としての「IPアドレス」が必要となる。
IPアドレスは、DHCPによる自動割当て、または固定アドレスとすることができる。
ネットワーク内にあるDHCPサーバーが、機器ごとに自動的にIPアドレスを割り振る方式。
割り当てられたIPアドレスはリース期限という時間制限があるので、その度ごとに更新が必要(自動)。 更新すると別のIPアドレスが割り当てられることもある。
DHCPサーバーによっては、機器のMACアドレスに対して割り当てられるIPアドレスを固定することもできる。
DHCPサーバー機能を内蔵した調光卓もあるが、ルーターがその機能を担うことが多い。
例えば grandMA2 はDHCPサーバが見つからないとき、自身で 169.254.c.d を使うようになっている。
ユーザーが機器ごとに手動でIPアドレスを設定しておく方式。
機器のMACアドレスとOEMコードを元に生成する方法もある。(これも固定IPアドレス)
MACアドレス u:v:w:x:y:z のとき
IPアドレス a.b.c.d
a | b | c | d | |
---|---|---|---|---|
2 | x + OEM(上位4ビット) + OEM(下位4ビット) | y | z | Net switch off |
10 | x + OEM(上位4ビット) + OEM(下位4ビット) | y | z | Net switch on |
このときサブネットマスク 255.0.0.0 (class A)
ここでの Net switch は、Art-Net 2 以前の名残りと思われる。
コントローラーからノードへの通信はブロードキャストアドレスへ送信するブロードキャストでもよいが、 ノードのIPアドレスを指定できるのであればユニキャストのほうが ネットワークのリソースを節約でき、高速でより確実に通信できる。
Wi-Fi環境では、Wi-FiパケットにBroadcastフラグがあり、うまく使えば効率化できる。状況に応じた設計が必要。
EthernetやTCP/IPの用語と、Art-Netの用語で似たような言葉があり少しややこしい。
詳細は専門書籍等に譲る
※想定:IPv4
Ethernetの配線を分岐するための機器。
スイッチングハブ、インテリジェントハブ、リピーターハブ(ノンインテリジェント)などの種類がある。
最近はスイッチングハブが主流。
スイッチングハブやインテリジェントハブはポートごとに接続された機器のMACアドレスを認識し、データを送信するか・しないかを自動的に判別する。
リピーターハブは垂れ流し。
スイッチングハブを「スイッチ」、リピーターハブを「馬鹿ハブ」と呼ぶこともある。
ネットワークと別のネットワークを接続する機器、通信の宛先によって経路を仲介する。
インターネットへの接続機能や、DHCPサーバの機能、VPNなどの機能を持つものもある。
Wi-Fiを接続するための基地局。
SSIDとセキュリティキー(パスワード)で接続する。
Neutrik社のいつもの形で RJ-45モジュラーコネクタを内蔵したコネクタ。
http://www.neutrik.co.jp/jp/ethercon/ethercon-cable-connector-carrier/
LANケーブルやコネクタには通信速度に応じたカテゴリがあり、カシメ工具等も気を付けるべき。
Ethernet の物理的なポートに割り当てられている一意なアドレス。
機器同士はこのアドレスを使って通信しているが、通常、ユーザーがMACアドレスを意識することはない。
8bit x 6個の16進数で、例えば「01:23:45:67:89:AB」のように表記する。
TCP/IPのネットワーク上で機器へアクセスするために使うアドレス。
8bit x 4個の10進数で、例えば「198.51.100.0」のように表記する。
同じネットワーク内の機器とは、 自動的に生成されるIPアドレスとMACアドレスの変換表(ARPテーブル)を使って 相手先の機器を特定して通信している。
一台の機器が複数のIPアドレスを持つことができる。
一つのLAN内に複数のネットワークが同居できる。
インターネットでは「www.sugakoubou.com」のような「ホスト名+ドメイン名」でアクセスするが、 これはインターネット上に設けられたDNSサーバーが変換してくれている。
IPアドレスの範囲グループを分け、ネットワークを分割するための値。
例えば「255.255.255.0」のような、2進数で上位から連続した”1”と、下位の連続した”0”の値である。
同じIPアドレスのグループを持つネットワークそのものを表す。(機器の設定には使わない)
IPアドレスとサブネットマスクをもとに、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを求めることができる。
198. 51.100. 3 = 11000110.00110011.01100100.00000011 --- IP Address 255.255.255. 0 = 11111111.11111111.11111111.00000000 --- Subnet Mask ↓ 198. 51.100. 0 = 11000110.00110011.01100100.00000000 --- Network Address 198. 51.100.255 = 11000110.00110011.01100100.11111111 --- Bloadcast Address
この分割されたネットワーク(サブネット)は「198.51.100.0/255.255.255.0」または「198.51.100.0/24」と表記することができる。
ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは機器へ割り当てることはできないため、 実際に使用できるIPアドレスは 198.51.100.1~254 の254個となる。
そのネットワークにある機器全体へデータを送信したいときに使うアドレス。
逆に、特定の機器のみへ送信することを「ユニキャスト (Unicast)」という。
通信の相手先のIPアドレスが同じネットワークにないとき、 デフォルトゲートウェイへその通信データを送信することにより、 ゲートウェイがその先の別のネットワークへ通信を仲介してくれる。
通常はルーターのIPアドレスを指定する。
通信データの論理的な種別。
世界中のインターネット上で、組織ごとに割り当てられ使われているIPアドレスの範囲。
テスト用やグローバルIPアドレスが必要でない用途など、LAN内で自由に使えるIPアドレスの範囲。
一般的なプロバイダへの接続でも、ルーターのみグローバルIPアドレスを使い、LAN内ではプライベートIPを使うことが通例。
自分自身を指すIPアドレス
送受信するデータのひと固まりを「パケット」という