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artnet [2020/01/21 16:55] sugakoubou [機器に関するもの] |
artnet [2024/02/12 18:04] (現在) sugakoubou [Node (ノード)] |
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ライン 17: | ライン 17: | ||
===== Art-Net ===== | ===== Art-Net ===== | ||
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+ | Art-Net は Artisic Licence 社が規格化したプロトコルで、現在は Art-Net 4 が最新。 | ||
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+ | 主に __UDP ポート6454番(0x1936)__ で通信する。 | ||
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==== アドレス構成 ==== | ==== アドレス構成 ==== | ||
ライン 46: | ライン 51: | ||
灯体や様々な機能を提供するデバイスのこと。 | 灯体や様々な機能を提供するデバイスのこと。 | ||
- | Art-NetからDMX512への変換機や、LEDテープ・LEDパネルのコントローラーなど。 | + | Art-NetからDMX512への変換機や、LEDテープ・LEDパネルのコントローラーなどもノードの一種。 |
==== Media Server (メディアサーバー) ==== | ==== Media Server (メディアサーバー) ==== | ||
ライン 114: | ライン 119: | ||
=== DHCP (自動) === | === DHCP (自動) === | ||
- | ネットワーク内にあるDHCPサーバーが、機器ごとに自動的にIPアドレスを割り振る仕組み。 | + | ネットワーク内にあるDHCPサーバーが、機器ごとに自動的にIPアドレスを割り振る方式。 |
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+ | 割り当てられたIPアドレスはリース期限という時間制限があるので、その度ごとに更新が必要(自動)。 | ||
+ | 更新すると別のIPアドレスが割り当てられることもある。 | ||
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+ | DHCPサーバーによっては、機器のMACアドレスに対して割り当てられるIPアドレスを固定することもできる。 | ||
DHCPサーバー機能を内蔵した調光卓もあるが、ルーターがその機能を担うことが多い。 | DHCPサーバー機能を内蔵した調光卓もあるが、ルーターがその機能を担うことが多い。 | ||
ライン 122: | ライン 132: | ||
=== 固定IPアドレス (Static) === | === 固定IPアドレス (Static) === | ||
- | ユーザーが自身でネットワークを設計し、割り当てるIPアドレス。 | + | ユーザーが機器ごとに手動でIPアドレスを設定しておく方式。 |
=== 計算による生成 === | === 計算による生成 === | ||
ライン 149: | ライン 159: | ||
Wi-Fi環境では、Wi-FiパケットにBroadcastフラグがあり、うまく使えば効率化できる。状況に応じた設計が必要。 | Wi-Fi環境では、Wi-FiパケットにBroadcastフラグがあり、うまく使えば効率化できる。状況に応じた設計が必要。 | ||
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+ | sACNでは、ブロードキャストの他にマルチキャストという方式を選べるようになっている。 | ||
+ | EthernetをArt-Net専用で使う場合はどちらが優位とも言えない。 | ||
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+ | EthernetをDanteなどと共有する場合は、適切なトラフィックやレイテンシの計画を行う必要がある。 | ||
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+ | ===== sACN ===== | ||
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+ | Art-Net との比較で sACN という方式がよく出てくる。 | ||
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+ | sACNでのDMXは ANSI E1.31 で規格化されているプロトコルで、 | ||
+ | sACNプロトコルはいくつかのレイヤに分かれており、その中にDMXデータを送るレイヤが定義されている。 | ||
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+ | 主に __UDP ポート5568番(0x15C0)__ で通信する。 | ||
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+ | マルチキャストのIPアドレスは __293.255.ccc.ddd__ と定義されている。\\ | ||
+ | (cccはユニバース番号の上位8bit、dddは下位8bit) | ||
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+ | 「sACNはマルチキャストなのでネットワークの負荷が軽くて済む」という話もあるが | ||
+ | それはIGMPに対応したルーターなどを適切に使用した場合であり、 | ||
+ | 普通のスイッチングHUBを使ってLANを構成している場合はその恩恵を受けられない。 | ||
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===== おまけ ===== | ===== おまけ ===== | ||
- | EthernetやTCP/IPの用語と、Art-Netの用語で似たような言葉があり少しややこしい。 | + | EthernetやTCP/IPの用語と、Art-Netの8用語で似たような言葉があり少しややこしい。 |
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+ | 毎秒30フレーム(1ユニバース)の必要なネットワーク帯域は0.15Mbpsくらい。 | ||
- | //詳細は専門書籍等に譲る// | + | //本ページには間違いがあるかもしれない。詳細は専門書籍等を参照のこと// |
※想定:IPv4 | ※想定:IPv4 | ||
ライン 249: | ライン 283: | ||
逆に、特定の機器のみへ送信することを「ユニキャスト (Unicast)」という。 | 逆に、特定の機器のみへ送信することを「ユニキャスト (Unicast)」という。 | ||
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+ | === マルチキャストアドレス (Multicast address) === | ||
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+ | 特定のIPアドレスへUDPデータを送信することにより、複数の宛先へデータを送りたいときに使うアドレス。 | ||
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+ | IPアドレス 224.0.0.0/4 (224.0.0.0~239.255.255.255) を使用する。 | ||
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+ | 受信側は通常のIPアドレスとこのIPアドレスの2つを持つことになり、 | ||
+ | IGMPによるルーティング制御に対応したスイッチなどを使用して、適切な機器にデータが送られるようになる。 | ||
=== デフォルトゲートウェイ (Default Gateway address) === | === デフォルトゲートウェイ (Default Gateway address) === | ||
ライン 265: | ライン 308: | ||
世界中のインターネット上で、組織ごとに割り当てられ使われているIPアドレスの範囲。 | 世界中のインターネット上で、組織ごとに割り当てられ使われているIPアドレスの範囲。 | ||
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+ | 勝手に使ってはいけない。 | ||
=== プライベートIPアドレス === | === プライベートIPアドレス === |